数あるドメスティックブランドの中でも独特の存在感を放ち、国内外で人気を集めているブランド、Needles(ニードルス)。
蝶のアイコンが刺繍されたトラックパンツは、もはやブランドの代名詞とも言えるでしょう。
アイコニックなアイテムは知っていても、「ニードルスとは、一体どんなブランドなの?」と聞かれると詳しく知らない方も多いのではないでしょうか。
さて、この記事では、Needlesの歴史や多くのファッション好きを魅了するデザインの秘密、そして絶対に押さえておきたい定番の人気アイテムまで詳しく解説していきたいと思います。
1. Needles/ニードルスの魅力
日本が誇るドメスティックブランドのNeedles。
ここでは、ブランドの持つ魅力を3つのポイントに分けて解説ていきたいと思います。
1-1. 海外セレブや芸能人も虜にする独自の世界観
Needlesの人気を語る上で欠かせないのが、国内外のファッションアイコンたちがこぞって愛用しているということです。
海外ではラッパーのA$AP Rocky(エイサップ・ロッキー)が着用したことで火が付き、一気にストリートシーンでの知名度を高めました。国内でも、俳優の菅田将暉さんや滝藤賢一さん、コムドットなど、ファッション感度の高い芸能人たちがメディアやプライベートで着用している姿が頻繁に見られます。
アメリカのワークウェアやミリタリーといった普遍的なカルチャーをベースにしながらも、どこか妖艶でアンバランスなのが魅力。ファッションを知り尽くした芸能人をも魅了する奥深さがあるのが、Needlesというブランドなのです。
1-2. 一目で「Needles」とわかる蝶のアイコン
Needlesといえば、トラックパンツの腰元や胸元に刺繍されている蝶のアイコン。
この印象的な蝶のモチーフは「パピヨンマーク」と呼ばれており、デザイナーの清水慶三氏が愛する1973年の映画『パピヨン』に由来していると言われています。自由を求めて執念の脱獄にかけた男たちの姿を描く冒険ストーリーの映画です。
単なるデザインとしてだけでなく、背景にあるカルチャーや反骨精神といった物語を感じさせるこの蝶のアイコンは、見る人に強いインパクトを与え、Needlesというブランドを唯一無二の存在にしています。
1-3. デザイナー清水慶三が投影する唯一無二のデザイン
Needlesの独創的なクリエイションは、デザイナーである清水慶三氏の世界観そのものです。
セレクトショップ「NEPENTHES(ネペンテス)」の創設者であり、長年にわたり世界中を飛び回り、数え切れないほどの洋服を見てきた清水氏。圧倒的な経験と知識、そして卓越した審美眼から生み出されるのがNeedlesのコレクションです。
ヴィンテージウェアへの深い知見をベースに、大胆な色使いや柄、ジャカードなどの特徴的な素材を組み合わせ、全く新しいプロダクトへと昇華。ひねりもあるデザインは他のどのブランドにも真似のできない、まさに唯一無二のもの。
ファッション好きや業界関係者から高い評価を得ているのも、確固たるオリジナリティがあるからに他なりません。
2. Needles/ニードルスの歴史
唯一無二の世界観を持つNeedlesは、どのような背景から生まれたのでしょうか。
この章では、Needlesが歩んできた歴史について紹介していきたいと思います。
2-1. セレクトショップ「ネペンテス」の設立から誕生まで
Needlesの歴史を語る上で、その母体であるセレクトショップ「NEPENTHES(ネペンテス)」の存在は切り離せません。
当初は海外ブランドの輸入・販売をメインとしていましたが、長年のバイイング活動の中で清水氏の中に「自分たちが本当に着たいもの、世界観を完璧に表現するものを作りたい」という想いが芽生えます。
その想いを形にするべく、オリジナルブランドとして1995年に産声を上げたのがNeedlesでした。
2-2. 長年のバイイング経験が生んだこだわりのコレクション
Needlesは清水氏が世界各国を旅する中で培ってきた膨大な知識と経験が流れています。
アメリカ、ヨーロッパ、アジア…世界中の工場や職人、ヴィンテージディーラーと交流し、あらゆる洋服と背景にあるカルチャーに触れてきました。世界の良いものを知り尽くした人物が、知識とセンスをフィルターにして生み出すものだからこそNeedlesのアイテムは圧倒的な説得力を持つのです。
現在ではウェアからシューズ、アクセサリーまでトータルで展開するブランドへと成長し、そのこだわり抜かれた物作りで世界中のファンを魅了しています。
2-3. ブランド名に込められた「針」という意外な意味
「Needles」というブランド名。は「Need-less(ニードレス)」=「必要以上のものはいらない」という言葉から着想を得ています。
本当に価値のある、必要なものだけを創り出すというブランドの哲学が込められているのです。
と同時に、洋服作りに絶対に欠かせない道具である「Needle(針)」という意味も掛け合わされています。ミニマルな思想と物作りへのこだわり。この二つの意味を併せ持つブランド名からも、Needlesの奥深い魅力を感じ取ることができます。
3. Needles/ニードルスの人気アイテム
Needlesの世界観を理解したところで、次に気になるのは「何から手に入れればいいのか?」ということでしょう。
ここでは、ブランドを代表する絶対に押さえておきたい5つの人気アイテムをご紹介します。
3-1. ブランドの象徴「トラックパンツ」
Needlesと聞いて、多くの人が真っ先に思い浮かべるのがトラックパンツではないでしょうか。ブランドの人気を不動のものにした、まさにアイコンと呼ぶべきアイテムです。
センタープレスと蝶の刺繍、そしてサイドのラインテープが特徴的なこのアイテムは、抜群の着心地と美しいシルエットを両立。ストレート、ナロー、ブーツカットなど多彩なシルエットが展開されており、毎シーズンリリースされる絶妙なカラーリングも魅力の一つです。
スポーティーでありながらどこか色気のある雰囲気で、コーディネートの主役になる一本です。
3-2. セットアップで着たい「トラックジャケット」
トラックパンツと同じくらいの人気定番アイテムが、トラックジャケットです。
もちろんジャケット単体でも活躍しますが、パンツと合わせたセットアップでの着用は小慣れ感を放ちます。
ディテールはトラックパンツを踏襲しており、胸元には蝶の刺繍がワンポイントで施されています。首元まで閉めてミニマルに着こなすもよし、インナーを見せて羽織るもよし。着こなしの幅が広く、一着持っているだけでスタイリングの可能性を大きく広げてくれます。
3-3. 毎シーズン人気の「モヘアカーディガン」
秋冬シーズンの定番として絶大な人気を誇るのが、モヘアカーディガンです。
毛足が長く、ふんわりとした保温性の高いモヘア素材を使用。
Needlesのカーディガンはアーガイルやレオパードといった大胆な柄をまとったエッジの効いた一着。
シンプルなシャツやTシャツの上に羽織るだけで、一気にコーディネートが華やぐ主役級のアイテムです。
3-4. 独特なシルエットが魅力の「ヒザデルパンツ」
「ヒザデルパンツ(H.D. PANT)」は、トラックパンツと並ぶブランドの名作パンツです。フロントが大きく膨らみ「膝が出る」ような独特のワイドシルエットが最大の特徴。
ミリタリーパンツをベースに、ウエストと裾のダーツ処理によって生み出されるこの立体的なフォルムは、一度穿くと病みつきになる人も多いとか。シンプルなトップスを合わせるだけでありきたりではない個性的なスタイルが完成します。
ヒザデルパンツはNeedlesの独創性を体現した一本と言えるでしょう。
3-5. 古着を再構築した一点物「リビルドバイニードルス」
厳密にはアイテム名ではありませんが、「Rebuild by Needles(リビルド バイ ニードルス)」というラインは、ブランドの創造性を知る上で欠かせません。
古着を一度解体し、デザイナーの清水氏の感性で再構築(リビルド)するというユニークなコンセプトのラインです。
例えば、複数のヴィンテージのフランネルシャツを繋ぎ合わせて一枚のシャツにしたり、ミリタリージャケットをドッキングさせたり。すべてのアイテムが表情の異なる一点物です。
古着が持つ歴史とNeedlesのデザインが見事に融合した、特別な一着に出会えるブランドラインです。
4. 大流行りのドメスブランド、Needles/ニードルス。
いかがだったでしょうか?
今回は、大流行りのドメスブランド、Needlesについて解説させていただきました。
デザイナー 清水慶三氏の圧倒的な経験と知識から生み出される唯一無二の世界観は、一見すると個性的で、「着こなすのが難しいのでは?」と感じるアイテムもあるかもしれませんが、そんなことはありません。
この記事を読んでNeedlesに興味を持った方は、ぜひ一度、ネペンテスの直営店や公式オンラインストア、正規取扱店で実際のアイテムに触れてみてくださいね。









