グレンマーティンスは何者?H&Mやディーゼルを変えた天才について紐解く。

2025.12.24
グレンマーティンスは何者?H&Mやディーゼルを変えた天才について紐解く。

今、ファッションのトレンドを追いかけていると、必ずと言っていいほど行き着く名前の「グレンマーティンス(Glenn Martens)」。

H&Mとのコラボで知った方も多いかもしれませんが、彼のクリエイションのほんの一部に過ぎません。

現在ではファッション業界で最も権威ある2大ブランド、「DIESEL(ディーゼル)」「Maison Margiela(メゾン マルジェラ)」の両方を統括する、正真正銘のトップクリエイター。

本記事では、世界で注目されている天才デザイナー、グレンマーティンスの経歴と、彼がなぜこれほどまでに評価されているのかを徹底解説します。これを知れば、あなたが手に取ったそのアイテムが、いかに特別なものか分かるはずです。

1. グレンマーティンスとは?ファッション界を牽引する革命児

まず第1章では、グレンマーティンスとはどんな人物なのかを解説していきたいと思います。

1-1. H&Mコラボで注目!今もっとも勢いのあるデザイナー

H&Mとのコラボレーションが発表されたことで、その名は一気に世間に知れ渡りました。

彼の手がけるデザインの最大の特徴は、「ストリートの遊び心」と「ハイブランドの上品さ」の絶妙なミックスにあります。

今回のH&Mコラボでも数万円〜数十万円するようなデザイナーズブランドのクオリティやエッセンスが手頃な価格で体験できるとあって、世界中で注目を集めました。

1-2. 「建築」から生まれた独特なデザインスタイル

グレンマーティンスは、もともとファッションではなく「建築」を学んでいたという異色の経歴の持ち主です。

建物を設計するようなロジカルな思考で服を作っているため、彼のデザインは常に立体的で構築的。平面的な布を身体に合わせてどう組み立てるか、どうすれば美しいシルエットができるかなど、まるで建築家がビルを建てるように服を設計しているので、他にはない独特なボリューム感やドレープが生まれます。

ただの「服」というより、「着る建築物」と呼びたくなるようなアート性が、彼の最大の武器です。

1-3. ディーゼルとマルジェラ、2大ブランドを率いる天才

現在、グレンマーティンスは以下の2つの世界的ブランドでクリエイティブ・ディレクターを兼任しています。

DIESEL(ディーゼル)

誰もが知るイタリアのプレミアム・カジュアルブランド。デニムを主力とし、ポップでエネルギッシュなスタイルが特徴。

Maison Margiela(メゾン マルジェラ)

フランスの伝説的モードブランド。「足袋ブーツ」などで知られ、ミステリアスで前衛的なスタイルが特徴。

「大衆的な人気を誇るディーゼル」と「玄人好みのマルジェラ」。 ブランドの性格が全く異なるこの2つのビッグメゾンを一人のデザイナーが同時に指揮するのは極めて異例なことです。

ディーゼルで見せた「ブランドを若返らせる手腕」と、彼自身の持つ「前衛的なセンス」。この両方を持ち合わせているからこそ実現した、まさにファッション界の二刀流といえる活躍ぶりなのです。

2. グレンマーティンスの経歴|建築学生からトップデザイナーへ

なぜ一人のデザイナーが、これほど世界的なブランドからラブコールを受けるのでしょうか? その理由を知るためには、彼が歩んできた**「異色のキャリア」**を振り返る必要があります。

彼の経歴は、まさにエリート街道でありながら、常に「新しい挑戦」の連続でした。

2-1. ベルギー出身、建築学科からアントワープ王立芸術アカデミーへ

1983年、ベルギーで生まれたグレンマーティンス。 
最初からファッションデザイナーを目指していたわけではなく「インテリア建築」を専攻していました。

しかし、建築を学ぶ中でファッションへの興味が目覚め、世界最高峰のファッションスクールである「アントワープ王立芸術アカデミー」へ入学します。

マルジェラの創始者(マルタン・マルジェラ)をはじめ、数多くの天才デザイナーを輩出してきた名門中の名門。 入学するだけでも難しいこの学校で、彼は「建築的な論理思考」と「ファッションの自由な発想」を融合させる土台を築き上げ、なんと首席で卒業しました。

2-2. 「Y/PROJECT」で才能開花、ANDAM賞受賞で世界が注目

アカデミー卒業後は、フランスの大御所ブランド「ジャン=ポール・ゴルチエ」などで経験を積みます。

そして2013年、彼の運命を大きく変える出来事が起きます。パリを拠点とするブランド「Y/PROJECT(ワイ・プロジェクト)」のクリエイティブ・ディレクターへの就任です。

性別にとらわれないジェンダーレスな服作りや着る人によって形を変えられる実験的なデザインを展開して自身の才能を爆発させます。

また、2017年にはファッション界で最も権威ある賞の一つ「ANDAMファッション・アワード」でグランプリを受賞。 この賞は、過去にマルタン・マルジェラ自身も受賞したことのある若手デザイナーの登竜門として知られています。

これによって、グレンマーティンスの名は世界中のバイヤーやメディアに知れ渡ることになりました。

2-3. 2020年「DIESEL(ディーゼル)」就任とブランドの劇的復活

2020年10月、イタリアの巨大ブランド「DIESEL(ディーゼル)」のクリエイティブ・ディレクター就任。

当時のディーゼルは知名度は高いものの「一昔前に流行ったブランド」というイメージが定着しつつありましたが、そのイメージを一新します。

彼の手腕により、ディーゼルは瞬く間に「Z世代が一番憧れるブランド」へと劇的な復活(リブランディング)を遂げました。昨今ではY2Kブランドとして爆発的な人気を

今、街で見かけるディーゼルの人気は、間違いなく彼の功績です。

2-4. 2025年「Maison Margiela(メゾン マルジェラ)」の指揮官へ

2025年には「Maison Margiela(メゾン マルジェラ)」のクリエイティブ・ディレクターに就任。

マルジェラといえば「脱構築」という概念を広めたアヴァンギャルドなブランド。グレン自身、学生時代からマルジェラに多大な影響を受けており、自身のブランド「Y/PROJECT」でマルジェラの精神を受け継いできました。

もっともマルジェラらしい後継者とも言える彼が、ディーゼルで見せた「大衆を熱狂させる力」と本来持っている「芸術的なクリエイション」の2つを武器にファッションの歴史を新しく書き換えようとしています。

3. グレンマーティンスが生み出した人気アイテム・特徴5選

この章ではグレンマーティンスを象徴するデザインや、街でよく見るヒットアイテムを5つ厳選して紹介します。

H&Mコラボにもこれらのエッセンスが凝縮されているので、ここを押さえておくとアイテム選びがもっと楽しくなるはずです。

① DIESEL「1DR」バッグ(世界中でバズったアイコン)

ここ数年、DIESELが劇的に復活した象徴とも言えるのがこのバッグ。 中央に配置された巨大なメタル素材の「Dロゴ」が特徴です。

2000年代のファッション(Y2K)を現代風にアップデートしたこのデザインは、K-POPアイドルや海外セレブがこぞって愛用したことで爆発的な人気に。「このバッグを持っている=トレンドを知っている」というステータスになるほど、社会現象化しました。

② 「Dロゴ」アイテム(ベルト・ニット・小物)

バッグのヒットに続き、メンズファッションで大流行しているのが「Dロゴ」のバックルがついたベルトや、胸元が「D」の形に切り抜かれた(または刺繍された)ニットやTシャツです。

シンプルなのに一目で「今のディーゼルだ」と分かるインパクト。 今回のH&Mコラボでも、何かしらの形でアイコニックなロゴやシンボルが使われている可能性が高く、真っ先にチェックすべきポイントです。

③ 変形デニム・再構築デニム(Y/Project・DIESEL)

グレンマーティンスの真骨頂はなんといっても「デニム」。

「既製品を一度解体してアートのように作り直す」というアプローチで、デニムという見慣れた素材を全く新しいファッションピースに変えてしまいます。

H&Mコラボでも、この「普通じゃないデニム」は目玉アイテムとなりました。

④ トロンプルイユ(だまし絵)デザイン

一見すると「色落ちしたデニムジャケット」に見えるのに、触ってみると実は「柔らかいスウェット生地」だった。 そんな「だまし絵(トロンプルイユ)」の技法も、彼が得意とするスタイルです。

彼の師匠格であるジャン=ポール・ゴルチエから受け継いだ遺伝子とも言えます。一枚でコーディネートが決まるので、ファッション初心者にもおすすめのテクニックです。

⑤ H&Mコラボコレクション(手頃に楽しめるデザイナーズ)

グレンマーティンスが手がけるY/Projectやマルジェラのアイテムは、数万円〜数十万円するのが当たり前ですが、H&Mコラボでは「構築的なシルエット」や「エッジの効いたデザイン」がH&Mで手に入ります。

彼を知れば知るほど、このコラボがいかに贅沢な企画であるかが分かります。

4. 大胆な再構築で独自スタイルを生み出す、グレンマーティンス

いかがだったでしょうか?
ここまで、グレンマーティンスの経歴や人気アイテムを紹介させていただきました。

H&Mのコラボアイテムはもちろん、ディーゼルや新生マルジェラでの彼の活躍にもぜひ注目してみてください。

ファッションを見る目が、今までよりも少し深く、そして楽しくなるはずです。

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